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人間のドロドロした話【人間ホラー】【胸糞注意】【業務外】

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実際にあったことなので、フィクションを含みます。

友人だったハルカ(仮名)は私の自慢だった。

優しくて、可愛くて、母性にあふれて、頭も良くて。

高校時代の、数少ない友人。

だけど、私は彼女に勝てるものがなかった。

こんな素晴らしい彼女と、友人としていられるのはありがたいことだ。

しかし、あまりに欠点がなさすぎると、時に一緒にいることが苦痛に感じるときがあった。

そんなハルカには、ダイスケ(仮名)という彼氏がいた。

こいつが、中々、嫌なやつだった。

学生のくせに、金遣いが荒く、外見もそんなに整ってはいないし、不まじめで、不潔で。

個人的に最も許せなかったのが、なぜか、全然モテなさそうなのに、浮気する事。

それが、友達経由で、ハルカに伝わって、よく、ハルカは泣いていた。

「私に、魅力がないから」

「私が、ダイスケの言う事、全部きいてあげられないから」

実際は当然そんなことはない。

ハルカは可愛くて、優秀で。

だけど、だめんずウォーカーで。

すごく不思議なのだが、時々、こういった出来過ぎた彼女と、あまり高性能でない彼氏。みたいな組み合わせがあるけど、あれって一体なぜなのか。

私は、ダイスケなんか、ハルカにふさわしくないと思っていた。

これ以上は、ハルカにとって良くないと思っていた。

素晴らしいハルカに、ダイスケのような男はふさわしくない。

私は何度もハルカに、ダイスケと別れるように言った。

でもハルカは聞き入れない。

とうとう、私もガマンならなくなった。

ある日、直接ダイスケを呼び出し、二人きりで会った。

「ハルカと別れて欲しい。」

そう言うつもりで。

今思うと、完全におせっかい以外の何物でもないが、これ以上、大切な友人であるハルカに、泣くほどの悲しみを味わってほしくなかった。

当然のごとく、呼び出した喫茶店で言い合いになった。

怒ったダイスケが、私の首をつかんで、きつくしめた。

店員があわてて、止めに入ってくれた。

後にも先にも、あんな全力で首をしめられた経験はない。

ちょっとした騒ぎになった。

私達の周りには、同じ制服を着た高校生もいたので、そこからハルカの耳に入ったんだろう。

私と、ダイスケが二人で会っていたこと。

ハルカの耳にも入ってしまった。

そこから、なんとなく気まずくなって、ハルカとはいっしょにいられなくなった。

ハルカとダイスケは、その後もずっと交際していたらしい。

そこから数年後、突然、そのハルカから連絡があった。

「久しぶり!元気だった?」

そこから、たくさん、話をした。

賢くて優しい、ハルカは看護師になっていた。

「それでね!子宮頸がんワクチンって、知ってる?女性なら絶対受けておくべきだよ!絶対!

なるべく早くね!!」

かなり強く勧められ、私もその気になり、婦人科に話を聞きに行った。

説明を受け、「かなり痛い注射」だということを聞き、断念したのだった。

また、後日、ハルカから電話があった。

「ねぇ!子宮頸がんワクチン、もう受けた?」

私は、痛いのは嫌だから、受けなかったことをはなした。

「そうなんだ、ふーん・・・」

こころなしか、不服そうにハルカは電話を切った。

それから、ほんの数日後だった。

子宮頸がんワクチンに重大な副作用が発覚したこと。

そのワクチンを受けた人すべてではないが、原因不明の筋肉のけいれん。

突然、下半身に力が力が入らなくなり、歩けなくなったという人も。

私は、強烈な違和感を覚え、ハルカに電話した。

 

「おかけになった電話番号は、現在、使われておりません・・・」

 

その後、ハルカとは、一切連絡を取っていない。

 

共通の友人から、ハルカとダイスケは結婚したらしいという話を聞いた。

ハルカの話をすると、こころなしか、友人たちは気まずそうな顔をする。

 

もしかして、ハルカは知っていたんじゃないか。

重大な副作用を、私が体感すればいいと、悪意をもって、私にワクチン接種を勧めたんじゃないか。

 

私の知っている、ハルカは、優しくて、穏やかで、優秀で、素晴らしい女性で。

だけど本当は私の事が、すごく嫌いだったんじゃないのか。

 

今となっては、確認することができない。おそろしくて、できない。

あの、優しくて愛らしい笑顔の裏にあったかもしれない、どす黒い悪意を。

 

 

 

 

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